近年、リフォームをする世帯が増えています。背景には、築10年~20年以上のリフォーム適齢期住宅の増加、子供の独立、核家族化などの家族構成の変化、高齢化等による生活スタイルの変化、地球環境を考えた省エネ、資源の有効活用などがあるようです。また、新築・建て替えに比べると、はるかに低費用・短期間で済むため、不況時には手軽なリフォームで新築感覚を楽しむ人が増えます。
一方で、近年テレビや新聞などでも報道されていますように、悪徳リフォーム業者を巡るトラブルも増えています。住宅・リフォームは専門的な知識や技術が必要なため、日曜大工的なものを除くと、業者を信用して任せざるをえません。また、新築の建て売り住宅・マンションと違って、リフォームはほぼすべてがオーダーメイド。事前に完成後の物件を確認できないため、「イメージと違った」などのトラブルが多いのです。
これなどはまだいい方で、業者のウソや騙し、押し売り、手抜き工事も横行しています。
・「何度もしつこく来るので、断りきれなかった」
・「10年もつと言われたのに、2年で壁がはがれた」
・「リフォーム後に水漏れがひどくなった」
・「『モニターだから安い』と言われたが、実際は高かった」
・「苦情を言っても、なかなか来てくれない」
・「電話したら、会社が無くなっていた」
・「実際の説明とは違う不良品を使われた」
このようなトラブルを防ぐためには、安易に業者に頼むのではなく、事前によく考える必要があります。
①まずは家族とじっくり相談する
・どこをどうしたいのかよく考える。
・住宅雑誌や住宅展示場で事前に勉強する。
・いくつかのショールームもひやかして見る。
・友人知人に実際の経験を聞いてみる。
②業者を呼んで(または訪問して)確かめる
・実際の希望を話してみる。
・実際の現場を見てもらう。
・担当者とフィーリングが合うかどうか。
・「こうしてほしい」だけでなく、リフォームの目的を話してみる。理想と現実の差を確認する。
③資金計画を立てる
・費用対効果(生活水準のアップ)を再度確認する。
・変更や追加工事などに備え、予算には余裕を持つ。
④工事依頼・施工
・正式な見積書をもう一度チェックする。
・施工時期や期間が実生活に及ぼす影響を考える。
・近隣への迷惑がかかるかどうか、業者に再度確認。
・工事の変更や追加が必要なときも必ず見積や契約書をとり、口約束にしない。
・近隣での評判(普段の振る舞い・態度)はどうか。
・電話応対や接客はどうか(=工事の質につながる)。
・担当者の人柄や説明が信頼できるか。
・代表者・社長の人物はどうか(会社は社長で決まる)。
・こちらの話をよく聞くか(売り込み上手でなく)。
・見積は丁寧か(工事一式ではなく、細かい材料や工事費用などが書いてあるか)。
・質問に的確に答えるか(適当に受け流すのでなく)。
・単なる販売でなく、塗り替えリフォームの効用を話すか。